各都道府県沖縄戦関係慰霊塔エリア/霊域参道
安らかに(鹿児島県)
所在地 | 糸満市摩文仁 |
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建立年月日 | 昭和39年11月21日 |
敷地面積 | 506㎡ |
合祀者数 | 2,582柱(沖縄戦戦没者) |
管理団体 | 鹿児島県 |
塔の由来
主碑は「人をもって城となす」という鹿児島の古い言葉のとおり何の飾りもない質実剛健の気風を具現している。高千穂峰の霊石を埋めることで、「安らかに」と祈る気持ちも表している。
正面後ろの副碑は、碑を割ってつないだ形をしている。戦争の惨禍によってお互いがずたずたに切り離されてしまったが、肉親や故郷を渇望しつつ沖縄で散りはてられた人々と私たちの間には断つことのできない永遠の「きずな」があることを意味している。
碑の語らい
石は冷たく黙りこんでいる。
その石も、かたちと、文字と、場所を与えられると、温かい血行を得て、もの静かに語り始めることがある。
摩文仁の丘の、鹿児島霊園に運ばれた「安らかに」の主碑と、背後の副碑とは、その日から、対話にはいったことであろう。
この語らいに、ときとして、切り立った崖下の南溟から、吹き上げてくる風と波とが、仲間に加わる。「あの日々のことは、私たちがいちばん覚えている」と。