公園について

平和記念公園

平和祈念公園

 平和祈念公園は本島南部の「沖縄戦終焉の地」糸満市摩文仁の丘陵を南に望み、南東側に険しく美しい海岸線を眺望できる台地にあります。
 公園整備は琉球政府時代に着手、復帰後昭和47年から都市公園として本格的な整備を進めています。
 公園内には沖縄戦の写真や遺品などを展示した平和祈念資料館、沖縄戦で亡くなられたすべての人々の氏名を刻んだ「平和の礎」、戦没者の鎮魂と永遠の平和を祈る「平和祈念像」、そして摩文仁の丘の上には国立沖縄戦没者墓苑や府県、団体の慰霊塔が50基建立されています。国内外の観光客をはじめ、慰霊団、修学旅行生等が多く訪れる聖地であり、観光の要所ともなっております。
 また、休日には多くの家族連れが繰り出し、広い芝生で球技を楽しんだり、ピクニックやレクリェーションの場として利用されています。
 これら、増加する公園利用者の多様なニーズに対応した施設内容の一層の充実を図るとともに、世界の恒久平和を祈念し、平和の情報発信の機能を併せ持つ公園として整備を進めています。

《参考資料》 平和祈念公園の沿革・概要・環境・特徴

 都市計画の名称(都市計画公園名):平和祈念公園

所在地:糸満市摩文仁

設置年月日:昭和53年11月13日

公園の種別:広域公園

  1. 沿革の概要

     平和祈念公園は沖縄戦終焉の地糸満市摩文仁に位置し、雄大な海蝕崖景観の海岸線を有した珊瑚礁台地に立地する。当該地域は、我が国の歴史上唯一の地上戦が繰り広げられた沖縄戦最後の激戦地であることから、昭和40年10月1日、琉球政府により当該地を含む糸満市及び具志頭村を政府立公園法(1957年立法第56号)第2条に基づき、沖縄戦跡政府立公園(自然公園)の指定を受けた。
     指定面積は陸域3,127ha、海域1,932haである。(主管課:通商産業局観光課)
     本公園の南側丘陵地は、沖縄戦により散華した多数の御霊の鎮魂と祈りの地であることから、厚生局援護課は霊域としての整備を開始し昭和47年4月末までに、周辺地域の用地を買収し、その地に参拝道、噴水広場、平和祈念広場等の各種公園施設の整備を行った。昭和47年5月15日には、沖縄 県の祖国復帰に伴い生活福祉部援護課から土木都市計画課への所管替えが行われ、昭和50年6月沖縄県立平和祈念資料館を建設開館した。
     昭和53年10月1日には、現在の財団法人沖縄協会により沖縄平和祈念堂が開堂した。
     公園区域は昭和47年5月12日に沖縄戦跡国定公園5,059haのうち、摩文仁丘一帯の32.9haが自然公園指定のまま、広域公園として都市計画決定された。
     その後、計画の変更により、平成7年11月6日に44.8ha、平成8年8月23日に46.4ha、平成9年2月25日には47.0haが都市計画決定された。
     事業認可は昭和47年9月28日に初許可を受け、最近では平成9年4月23日事業地変更がなされている。
     平和祈念公園は4つのゾーンに区分されそれぞれ、御霊の鎮魂と祈りの「霊域ゾーン」、安らぎと散策の「園路広場ゾーン」、戦没者の追悼と平和祈念の「平和ゾーン」、健康運動と自然観察の「レクリエーションゾーン」と称し、現在まで鋭意公園整備が行われている。
     霊域ゾーンは本園東南部一帯の丘陵地で面積約12ha、沖縄戦で最後の激戦地となった場所であり、国立戦没者墓苑や各県の慰霊塔が建立されている。
     園路広場ゾーンは霊域の西側一帯で面積約4haの広場や散策路が整備されている。
     平和ゾーンは公園中央部のエントランス広場近傍にあり、平和の礎や平和祈念資料館、平和の丘、沖縄平和祈念堂等の本公園の主要な施設が整備されている。
     レクリエ-ションゾーンは北側一帯の約14haで既存施設と調和した動的レクリエーション施設の多目的広場や子供広場、展望広場等が整備されている。

  2. 環境・特徴

    1. 交通機能

       平和祈念公園は、沖縄本島の最南部糸満市摩文仁に位置している。公園区域の西側には南部地区主要幹線道路の国道331号に隣接している。
       近傍には国道507号や県道奥武山米須線が国道331号に接続し中南部からのアクセス道路となっている。
       路線バスは、バス番号32、89番那覇(バスターミナル)~糸満(バスターミナル)線で、糸満バスターミナルまで行き糸満バスターミナルから玉泉洞線に乗り継ぎバス停平和祈念堂入口下車徒歩。
       タクシーでは、那覇から平和祈念公園まで約22km、料金3,000円~3,500円(運賃改定にご注意ください)。

    2. 地形・地質

       平和祈念公園は南部地域一連の珊瑚礁台地にあたり、摩文仁丘陵地を南に望み南東側には南国特有の美しい海岸線を有している。海岸線は珊瑚礁段丘の特有の20m~50mの急崖となっており、眼下に見下ろす珊瑚石灰岩急崖は自然の造形美を呈している。地質は新第三紀~第四紀早期にかけて形成された島尻層群砂岩・泥岩(シルト岩)によって構成されている。表層は珊瑚礁の風化土である赤土粘土(マージ)で覆われており、厚さは30cm~50cm程度で、植物栄養分は燐酸に乏しい土壌である。

    3. 植生

       平和祈念公園の植生は、大きく二つに分類することができる。一つはソテツやアダン等の海岸性植生と、もう一つはススキ等を主体とした自然植生である。ソテツ、アダン等の海岸性植生は本公園の東南側に広く分布し、南国独特の植生景観を呈している。本公園南側に位置する摩文仁丘の北側斜面はクサギ、ハマイヌビワ、ガジュマル、モクマオウ等が混生し、公園内でもっとも緑の濃い区域となっている。本公園は南部戦跡国定公園及び自然公園となっており、海岸域の植生はほぼ自然の状態のまま保全されている。

    4. 特徴

       平和祈念公園は沖縄戦最後の激戦地であるから沖縄戦跡国定公園の指定を受けており、公園内には平和を希求し平和の大切さを学習する場所として、平和祈念資料館や沖縄平和祈念堂等の施設が建立されている。また、公園内には沖縄戦において亡くなられた多数の方々の冥福を祈る鎮魂の塔が多く建立されており、その数は50塔にも及んでいる。このように本公園内には多数の反戦平和を願う各種施設が建設され、悲惨な戦争体験のある沖縄から全世界に向けて、恒久平和のメッセージを発信する機能を担った公園整備が行われている。

「平和祈念公園」&「平和の礎」は沖縄県平和祈念財団が指定管理者です。また沖縄戦関連慰霊塔も沖縄県平和祈念財団が管理しています。
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